新型コロナウイルス 医療体制

日本で新型コロナウイルス二次感染疑い者が検査拒否される理由

日本で新型コロナウイルス二次感染疑い者が検査拒否される理由新型コロナウイルス

日本で二次感染新型コロナウイルス疑い者が検査拒否される理由

厚生労働省の新型コロナウイルス対策について発表資料は、全て上記の厚生労働省ウェブサイトにアップされているものから入手しています。

(2月26日更新:記事下に報告書PDFをダウンロードできるようになった)


厚生労働省の発表資料(主に2月17日厚生労働省事務連絡2月13日日本環境感染学会の対応ガイド)を読み解くと、各保健所において、新型コロナウイルス二次感染疑いの者は検査拒否するように指示しているように思えます。

私は、現在、シンガポール在住です。
中華系が人口の約七割以上を占め、旧正月で中国本土の人たちの出入りが激しい中、今回起きた新型コロナウイルス感染の拡大。
シンガポール政府の積極的予防措置と、新型コロナウイルス封じ込め対策を見てきました。
(シンガポール政府の医療体制は、次の記事にて詳説します。端的にいうと、疑いがある者は徹底的に検査、隔離、適切な処置、を施してます。)
(追記:シンガポール政府の医療体制が書けました。)


周知の通り、新型コロナウイルスの感染力は非常に強力です。
中国本土渡航歴がある者、またそれらの者に濃厚接触した者以外にも二次感染は広がっています。


現在、日本では二次感染疑いのある者は、保健所で検査拒否されるという事例の報告がありました。


この記事では、ただちに二次感染の疑いがある者を行政は検査する体制を整えるべきであるということを主張を基軸にして、なぜ二次感染疑いの患者さんが検査してもらえないのか、その仕組みを明らかにします。

(もし解釈が誤っているようならご指摘ください!
私はただちに二次感染疑いのある者を検査する体制を整えてほしいと思って、記事を書いてます。もし、二次感染疑い者も検査できるよう厚生労働省が指示を出しているというのなら、そのことがわかる資料を教えて下さい。検査できなくて困っている方々に共有します。)

もし、「私、新型コロナウイルスに感染しているかも」と思ったら

帰国者・接触者相談センター

各都道府県の保健所等に設置された『帰国者・接触者相談センター』。
ここはおそらく電話相談のみ対応(確認中)している。
電話相談できる者は以下にあてはまるもの

・ 風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く方
(解熱剤を飲み続けなければならない方も同様です。)
・ 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方
○ なお、以下のような方は重症化しやすいため、この状態が2日程度続く場
合には、帰国者・接触者相談センターに御相談ください。
・ 高齢者
・ 糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD 等)の基礎疾患がある方や透析を受
けている方
・ 免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方
(妊婦の方へ)
妊婦の方については、念のため、重症化しやすい方と同様に、早めに帰国
者・接触者相談センターに御相談ください。
(お子様をお持ちの方へ)
小児については、現時点で重症化しやすいとの報告はなく、新型コロナウ
イルス感染症については、目安どおりの対応をお願いします。


このように書かれているが(参考資料)、実際、『帰国者・接触者相談センター』が検査ができる指定医療機関(帰国者・接触者外来)に繋いでくれるのは、疑い例の基準 【帰国者・濃厚接触者かつ、症状がでている人】のみ。
それ以外は、一般診療の受診を勧めるよう厚生労働省が指示している。

帰国者・接触者外来

1.「帰国者・接触者外来」の設置について
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に十分対応し、同感染症の疑い例(以下単に
「疑い例」という。
)(※)を、診療体制等の整った医療機関に確実につなぐため、疑
い例を診察する「帰国者・接触者外来」を設置すること。
(厚生労働省事務連絡「新型コロナウイルス感染症に対応した医療体制について」より)

各自治体が指定した医療機関に『帰国者・接触者外来』が設置された。
上記、帰国者・接触者相談センターが疑い例の基準を満たす患者のみ、この外来に繋いでくれる。この外来は通常、名前も場所も公表されていない。

疑い例とは誰のことを指すのか?

(※)新型コロナウイルス感染症の疑い例の定義(現時点の定義であり、今後変更の可能性がある。)
以下のⅠおよびⅡを満たす場合を「疑い例」とする。
Ⅰ 発熱(37.5 度以上)かつ呼吸器症状を有している。
Ⅱ 発症から 2 週間以内に、以下の(ア)、(イ)の曝露歴のいずれかを満たす。
(ア) 武漢市を含む湖北省への渡航歴がある。
(イ) 「武漢市を含む湖北省への渡航歴があり、発熱かつ呼吸器症状を有する人」との
触歴
がある。

(厚生労働省事務連絡「新型コロナウイルス感染症に対応した医療体制について」より)

この厚生労働省の各自治体に指示を出した事務連絡を読み解くと、

『帰国者・渡航者相談センター』では、
①新型コロナウイルス感染疑いのある者の「相談は乗ります
②相談の中で、相談者が「中国本土からの帰国者、もしくは濃厚接触者であるかどうか」(疑い例基準)を判断する。
③疑い例基準を満たす者は、一般公開されていない『帰国者・接触者外来』へ繋ぐ。
そうでない者は、一般診療を勧める

・(帰国者・渡航者相談センターは)疑い例に該当しない場合は、適切な情報を与え、必要に応じて一般の医療機関を受診するよう指導する
(厚生労働省事務連絡「新型コロナウイルス感染症に対応した医療体制について」より)


以上の仕組みにより、二次感染疑いの患者は、『帰国者・接触者外来』につないでもらえず、その外来でされたであろう新型コロナウイルスの検査がなされないよう、厚生労働省が指示を出しているわけである。

日本環境感染学会 「 医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 」

このことは、 2020 年2月 12 日 日本環境感染学会 がまとめた「 医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 」の図にも書かれている。
以下、引用する。

(筆者加線)

ここで注目したいのが、
①非該当例(渡航歴・濃厚接触者以外の患者)は検査対象外になっており、一般の医療機関を指定されているという点が明示されていること。
②疑い例以外でも、原因不明の肺炎があれば検査対象とすることができるということを名言していること。

ちょっと私も混乱しているんですが、法律改正は2月4日の時点でなされており、二次感染者も医師の判断により検査対象にできるという風になってはいるんです。また、疑い例の要件も限定されていない、とあります。

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第 12 条第1項
及び第 14 条第2項に基づく届出の基準等について(一部改正)

第7 指定感染症
1(4)感染が疑われる患者の要件

患者が次のア、イ、ウ又はエに該当し、かつ、他の感染症又は他の病因によることが明らかでなく、新型コロナウイルス感染症を疑う場合、これを鑑別診断に入れる。ただし、必
ずしも次の要件に限定されるものではない

(ア) 発熱または呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、新型コロナウイルス感染症であることが確定したものと濃厚接触歴があるもの

(イ)37.5℃以上の発熱かつ呼吸器症状を有し、発症前14日以内にWHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域に渡航又は居住していたもの

(ウ )37.5℃以上の発熱かつ呼吸器症状を有し、発症前14日以内にWHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域に渡航又は居住していたものと濃厚接触歴があるもの

(エ) 発熱、呼吸器症状その他感染症を疑わせるような症状のうち、医師が一般に認められている医学的知見に基づき、集中治療その他これに準ずるものが必要であり、かつ、直ちに特定の感染症と診断することができないと判断し(法第14条第1項に規定する厚生労働省令で定める疑似症に相当)、新型コロナウイルス感染症の鑑別を要したもの

この法律は「二次感染者」を想定して作られているように思います。
しかし、『帰国者・接触者相談センター』の電話相談では、医師による判断には当たらないため、2月1日の疑い例基準が用いられているように考えられます。

この法律改正によって、新型コロナウイルス感染疑いのある患者は、「帰国者・接触者」に限定されなくなりました。むしろ、この「次の要件に限定されるものではない」という文言、および、(エ)の要件によって、二次感染疑い者も検査対象にできるということになっています。

では、なぜ二次感染疑いのある患者さんが検査拒否されるのか。
ここは私の解釈なのですが、おそらく2月1日の厚生労働省事務連絡「新型コロナウイルス感染症に対応した医療体制について」にある「疑い例(二次感染者を想定していない基準)」のまま、各自治体で運用されているからではないでしょうか。

法律としては、二次感染疑いのある者も検査対象にできるわけですから、
①厚生労働省の事務連絡の改定を待つ
②各自治体の裁量権を行使して、二次感染疑いのある者も検査を開始する
の2つの選択肢が考えられます。

意見

私の意見です。

意見①
新型コロナウイルスが怖いのはその感染力であり、国内に二次感染者が相次いで確認されている以上、ただちに厚生労働省は疑い例の基準を二次感染者も含むよう、事務連絡を改定すべきです。

意見②
それを待つ前に、各自治体に裁量権があるので、二次感染疑いの者を自治体判断で検査開始していくべきです。(もうすでに、二次感染者疑いの者を検査している都道府県もあるようです)

意見③
この記事を読んでご賛同いただける方は、知事や市長、議員さん方に動いてもらえるよう働きかけていただきたいです。
ここは、政治主導で行政を動かさないといけない。
(保健所とかに文句を言ってもだめ。そのように厚生労働省より指示されているだけだから。)

解釈誤り、誤字脱字などあれば、お問い合わせもしくはTwitterで教えてください。ただちに直します。

「新型コロナウイルスには特効薬がなく、検査キットも少ないため、二次感染者が検査を受ける必要がない」という意見があるが、それはさらなる感染者を増やしてしまうため、誤りではないだろうか。

 新型コロナウイルス感染者が通常の隔離施設のない病院に診察に行けば、待合室・診察室等でそのウイルスを拡散させる恐れが高確率であり、二次感染・三次感染を招く。

また、自分が新型コロナウイルスに感染しているかもしれないという恐れにより、病院を複数箇所巡る、公共交通機関で通院するなどした場合、更に被害は拡大する。

感染がわかったと同時に、症状の程度に応じて隔離設備のある医療機関、もしくは自宅待機(保有菌が死滅するのを確認できるまで)にて、適切な治療を、適切な防具をつけた医療従事者によって施されるのが、望ましいのではないか。

以上、日本の新型コロナウイルスへの医療体制について、わかったことをまとめました。

このブログ記事を報告書風にまとめました。
もしよかったら、各自治体や議員さんに送付してみてください。

重ね重ね、間違っている点等ご指摘いただければ、幸いです。(2020年2月24日)

※追記:2月27日 続報記事、書きました。

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