
日本語もろくに話せないのに、英語勉強するの?日本語がちゃんと話せるようになってからでいいよ




ルー大柴現象:日本語と英語が混ざってしまうのが心配だ



日本語の発音で英語話すのなんか恥ずかしい…





英語教材、高すぎる…
上のペンギン達の会話にあるように、子どもに英語を学ばせる時、またご自身が英語を学ぶ時、色々な壁にぶつかったことはありませんか?
私はあります。壁にぶつかりすぎて、もうベコベコです。
そんなベコベコの最中、2019年にTESOLディプロマを取得しました。
Teaching English to speakers of other languages:英語が母国語出ない人たちに英語を教えるための資格です。
その資格を勉強中に、出会ったのがSLA(Second Language Acquition)理論です。
SLAは【第二言語習得】と日本語で訳します。”英語マスターへの道”みたいなニュアンスと思ってください。
これが、めちゃくちゃ面白くて、まさに目からウロコ状態。
いろんなバイアスのかかった英語論(その代表的なのがルー大柴現象)を綺麗サッパリ消してくれました。





トゥギャザーしようぜ!!!(ルー大柴さんリスペクトしてますYO)
SLA理論を頭に入れておけば、さながら夜の海を航海するベコベコ船を導く月あかりのように、英語の勉強の仕方を、自分自身のため、また子どもたちのために組み立てられるようになる!はず!です!!
これからご自分で英語を勉強される方、子育ての中で英語に取り組みたい方、また、英語をどうやって教えていくか悩んでいる方に読んでいただけたらと願って書いていきます。




『英語+子育て』、『英語+教育』について、シリーズで書いていきます!
TESOL:Teaching English to speakers of other languages
イギリスにあるLondon Teacher Training Colledgeが出している「母国語が英語ではない人たちに英語を教える英語教師」のディプロマです。英語の教え方をただ単に学ぶものではありません。母国語が英語ではない人たちが、どのように英語スキルを獲得していくかという理論(SLA:Second Language Acquition)をまず最初に学びます。
※SLAの場合、第二言語は英語と限定されておりません。中国語やフランス語など、あらゆる言語にあてはまります。ですが、このシリーズでは、日本人に一番需要がある【英語】について書いていきます。
なぜ英語が必要なの?


英語は情報にアクセスできる「扉」である
今や世界共通語としてその地位を確立した英語。
英語が世界でどれだけ話されているのか、以下、表でまとめました。
ランク | 言語 | ネイティブスピーカー | ネイティブ+第二言語として話せる人 |
---|---|---|---|
1 | 英語 | 3億7900万人 | 11億3200万人 |
2 | 中国語 | 9億1780万人 | 11億1600万人 |
3 | ヒンドゥー語 | 3億4120万人 | 6億1540万人 |
4 | スペイン語 | 4億6010万人 | 5億3430万人 |
5 | フランス語 | 7720万人 | 2億7980万人 |
英語を母国語にする人(ネイティブスピーカー)の数は、世界第3位なのですが、英語を第二言語として話せる人をプラスすると、トータルで11億人以上います。



中国語を話す人もとっても多いね!
また、インターネット上で使われている言語は圧倒的に英語が多い!
2020年現在ですべてのウェブサイトのうち英語を使用しているのが58.5%と驚異的な数字をはじき出しています。
インターネットで使用されている言語 | 2020年2月現在 |
---|---|
英語 | 58.5% |
ロシア語 | 8.1% |
スペイン語 | 4.4% |
ドイツ語 | 3.4% |
フランス語 | 3.0% |
ペルシア語 | 2.6% |
トルコ語 | 2.6% |
日本語 | 2.6% |
プログラミング言語も英語ベースですし、ある分野を論文検索しても日本語より英語で書かれている文献の方が圧倒的に多い。
つまり、情報にアクセスできるのは『英語である』ということです。
言葉の壁を乗り越えて、あらゆる世界を自由に行ったり来たりできる、このアクセスできる扉が英語であると私は考えています。
他にも、学問や職業の選択肢が広がることや、リスクマネジメントの観点からも、英語が使えるようになることのメリットは大きいです。
★コラム
シンガポールに住んでいるとき、いろんな人種のママさんに出会いました。
韓国人や中国人のママさん達と友達になり、学校のことや子育ての悩み、夫についての相談(?)などどうしてもおしゃべりしたいことがあるので、Google翻訳を駆使しながら何とか英語で会話にします。
お互いがネイティブでないということで、文法や発音は全く気にせず、心理的ブロックのない状態で英語を使っているのです。
お互い手を伸ばして、伸ばして、伸ばしまくって、ようやく手を握る、みたいな。
英語という共通のツールで、お互いの文化圏から一歩外に出て歩み寄って、互いを知る。
文化や生活の違い、生きる知恵や外から眺めた日本について。
非常に面白い文化交流でした。
100カ国中日本の英語習得度 53位!
EF英語能力指数(EF EPI)は、世界100カ国・地域で、230万人のデータを使用して英語能力をランキングしたものです。EF education first という会社が、独自の無料のオンライン英語能力測定テストEF SETを公開しています。
2019年の日本のランキングは100カ国中53位。
Low Proficiency(英語習得度低い)のカテゴリーに位置づけられました。
なぜ日本人は英語が話せないのか。
中学・高校と6年、大学試験でも英語科目はあり、大学に進学してからも英語はついて回ります。
英語の読解や文法はかなり高いレベルに達していると思うのですが、いかんせん「話す・書く」という自分を表現するスキルが苦手であるという傾向にあります。
英語と日本語が言語的に離れているから、とか、日本の英語は明治時代海外の文献を翻訳することから始まった翻訳英語に重点を置かれてきたから、といった“苦手”な理由は色々挙げられます。
中でも、一番の理由は、英語を使う環境がないからです。
日本は島国で、ほぼ単一民族で構成されている珍しい国です。また、経済圏が日本自体で確立しており、日常が日本語で完結できたという環境です。
英語をたくさんインプットすることはできても、日常レベルでアウトプットし、相互にやりとり(インタラクション)できる環境が、極端に低いのです。
ただし、これまではそれで良かったのかもしれませんが、IT革命によってインターネットで世界が広がり、働き方そのものが変化しつつある今、日本だけで完結するような仕事が少なくなりつつあるのではないでしょうか。
各家庭でどんな目標にするか考える
マサチューセッツ工科大学の言語学研究所教授であるノーム・チョムスキー(今後このブログで良く出てくることになります)は、「言葉はコミュニケーションのために進化したのではなく、内的思考のために進化してきたのだ」と言います。
つまり、人間の内面と言葉は強く結びいているということです。
よって、英語に対するマイナスな感情(英語を話すのが恥ずかしい、難しい、発音ができなくていやだ)は心理的なブロックになってしまい、より英語を話すのが難しくなってしまいます。
これは、英語に限らず、一度苦手意識を持ってしまうと、それを克服するのに相当時間がかかり、無意識の中でそれを避けてしまうということはないでしょうか。
ゆったりとした環境の中で、子どもが楽しみながら英語に触れていくという環境が、英語学習にとって一番大切なものです。
強制された学習ほど伸びにくいものはないからです。
ご自分で、もしくは、各ご家庭で、なぜ英語に取り組む必要があるのか、どんなレベルに子どもたちが到達していってほしいか、そのためにどんな環境を用意するか、目標を設定してみることをおすすめします。




じゃあ、どんな環境を用意したらいいの?どれくらいい時間がかかるの?
どうやって習得していくの?については、今後記事をかいていきますので、しばらくお待ち下さいね!





○十万円する教材はオススメしないので、安心してください
将来的には同時翻訳機が発明されるかも…
実は、英語は勉強しなくても大丈夫説があるのはご存知でしょうか。
その理由は、ホンヤクこんにゃくみたいな道具が、近い未来に発明される!からです。
別記事で「まるっと英語ウェブサイトを翻訳する方法」をご紹介していますが、
今後はより自然な形で、同時に言葉を翻訳してくれる機械が発明されるでしょう。
言語を学ぶ必要がなくなる時代が訪れるのも、近いのかもしれません…。
なので、英語は絶対必要不可欠!ではなく、語学を学ぶより他に伸ばしたい才能がある子どもたちは、その分野を伸ばしていくという選択肢もあると思います。
とにかく、親の必死な思いで、子どもを苦しめないこと・追い詰めないこと、が一番大事です。
まとめ:英語はなぜ必要なのか
以上、子育て英語シリーズ第0回で、英語はなぜ必要なのかをご紹介しました。
結論として、英語は世界をつなぐ扉であると考えていますが、それによって子どもが精神的に苦しむ環境を作るのは、逆効果である、ということをご紹介しました。
私は自分の子ども達には、英語は壁ではなくあらゆる情報にアクセスできるツールとして、自在に使えるようになってほしいと願っています。
英語マスターへの道(SLA理論)を次回からじっくり紐解いていくので、お楽しみに!